医科と歯科の感染対策に対する意識の差は資格制度にあるのか?
一般社団法人日本医療機器学会が2000年に第2種滅菌技士認定事業を始めるにあたり,滅菌供給部門の洗浄・滅菌業務の指針として初めて医療現場における滅菌保証のガイドラインを策定し,その後ほぼ5年に1回の改訂がおこなわれてきました。
病院で使用されている器材は安心して患者さんへ使うことができるよう、滅菌された上で供給されています。その業務は中央材料室と言われる場所で処理されています。
施設の臨床現場から隠れた場所で行われており担当するのは、いわゆる「縁の下の力持ち」といった存在の職員(看護師や看護助手、委託業者の職員など)です。
滅菌技士とは、滅菌現場で培われた滅菌技術を持っていても、資格もなく証明することもできなかった職員の現状を鑑みて、資格認定制度が発足したものです。
滅菌供給の知識と実践に優れた技師を養成し、人類の健康と福祉や医療の安全に貢献することを目的とした制度です。また、滅菌技師は「第1種滅菌技師」と「第2種滅菌技士」と2種類の資格があります。第2種滅菌技士は通常レベルの知識と技術、第1種滅菌技師はより高度な知識と技術を持っているとして認定しています。
お給料事情(資格の差別化)
勤務する職場によってかなりの開きはありますが、第2種滅菌技士(看護師以外)の年収は平均して300万円~500万円が相場となっています。第1種滅菌技士(看護師以外)はさらに上位で高度な技術や知識を持っていますから、これも幅はありますが、おおよそ500万円~600万円が相場となっています。医療現場か一般企業メーカーかといったことでも、大きく異なります。
<歯科業界の資格制度>
歯科業界でも日本・アジア口腔保健支援機構が第一・第二種歯科滅菌管理者の資格を認定しています。
感染対策は医科の歯科もガイドラインは同じです。
歯科だからガイドラインに沿った対応をしなくても良いという事ではないと思います。
患者様が安心して通院できる歯科医院の環境が出来る事を期待します。
滅菌管理士 :https://jqos.jp/minkan/mekkingishi
歯科感染管理者:https://npo-jaos.org/